こんにちは。

 

馬谷です。

 

日本は晩婚化が進んでおり、40代で子供を授かることも珍しくなくなってきました。

 

子供を授かることはうれしい反面、気にかかるのは教育資金ですね。

 

仮に42歳で子供が誕生したら、その子が18歳となり大学進学する際、親は60歳で定年を迎えます。

 

定年後は、再雇用されて働く人が多いと思いますが、給与は現役時の6割程度に下がる会社が多いです。

 

一番お金のかかるときには再雇用中で、収入が少なくなっているので、それまでに対策しておく必要がありますが、パッと思いつくのは「学資保険」ではないでしょうか。

 

子供が生まれたときに、多くの親が加入する「学資保険」ですが、本当のところ、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

 

学資保険に関わらず、保険は長期に渡って加入するので、総保険料は高額になります。

 

そのため、「とりあえず加入しておこう」という考えではなく、しっかり費用対効果を検討したうえで、加入するべきです。

 

今回は、この学資保険についてみていきましょう。

 

 

「学資保険」とは

 

そもそも学資保険とは、どのようは保険でしょうか。

 

「学資」で辞書を引いてみると、

 

「学問を修めるための費用。特に、学校で勉学するための費用。学費。」と出てきます。

 

 

その意味の通り、学資保険とは、将来子供が学校で勉強するための資金を得るために加入する貯蓄型保険になります。

 

小学校、中学校、高校の入学時にお祝い金を受け取り、大学の入学時点を満期として100~300万円を満期金として受け取るタイプの商品や

 

子供が18歳から22歳までの各年に一定の額を受け取るタイプの商品など、プランがいくつかあります。

 

いろんなタイプの商品がありますが、積み立てていたお金を、満期のタイミングで返してもらうという保険です。

 

一番学費がかかるのは、大学時ですから、そこに満期をあわせて加入する人が多いのではないでしょうか。

 

そして、保険を契約している親が万一死亡した場合は、その後の保険料は免除されます。

 

保障はそのまま継続されるので、学資金は100%受け取ることができます。

 

 

学資保険のメリット

 

はじめに学資保険のメリットを見てみましょう。

 

(1)毎月定期的に貯めていくことができる

 

学資保険に加入すると毎月の保険料は、銀行口座からの引き落としになりますから、毎月定期的に貯めていくことができます。

 

手元のすぐ出せるところにお金があると、家計が苦しくなった際に手を付けてしまいがちですが、口座引落という強制貯蓄なので、貯蓄が苦手な人にはメリットと言えるのではないでしょうか。

 

 

(2)年末調整で所得控除ができる

 

一般的な生命保険と同じで、年末調整時に保険料控除が受けられます。そのため、所得税が安くなります。

 

 

(3)親が死亡した時の保障がある

 

保険を契約している親が万一死亡した場合は、その後の保険料は免除されます。保障はそのまま継続されるので、学資金は100%受け取ることができます。

 

ただ満期金200万円だとすると、死亡保障については、掛け捨ての生命保険に加入したほうがよいかもしれません。

 

定期保険500万円の受取保険金だと、月々2千円くらいの保険料です。

 

 

(4)指定した時期に学資金を受け取れる

 

学資保険には、受取時期を選べる様々なタイプが用意されています。

 

そのため、商品にもよりますが、子どもの大学進学時や、大学在学中など、自分の指定した時期に受け取れますので、家庭のライフプランにあわせて設定することができます。

 

 

学資保険のデメリット

 

続いて学資保険のデメリットを見てみましょう。

 

(1)利率が低い

 

ネットで「学資保険」で検索すると、一番上に ソニー生命が出てきます。

 

学資保険のシミュレーションができるので、下記の条件で計算してみました。

 

被保険者(お子さま):0歳 男性
ご契約者:40歳 男性

学資保険(無配当) Ⅱ 型 18 歳満期
基準学資金額:200 万円
保険期間:18 歳
保険料払込期間:10歳まで
保険料払込方法:個別扱月払
保険料:15,960 円

 

 

子供が18歳の時に、200万円の満期金を受け取ります。

 

保険料は、毎月15,960円

 

10年間払い込みますので、総保険料は、1,915,200円です。

 

返戻率は、104.4%です。
(返戻率≒受取学資金総額÷払込保険料総額×100)

 

 

約192万円の保険料を支払って、200万円の満期金を受け取ることができるので、8万円の利益を得ることになります。

 

 

10年間貯蓄してきて、8万円です。

 

8万円も増える

8万円しか増えない

 

どちらでみるかは、人それぞれだと思いますが、個人的に8万円では厳しいと思います。

 

例えば、

 

投資信託で積み立てていった場合、どのくらいのプラスになっているかは、過去の推移などからチェックすることが可能です。

 

次のページを見てみると、

 

https://myindex.jp/major_i.php

 

各資産に均等に投資した場合、平均は、4~6%くらいであることがわかります。

 

保険料と同額の毎月15,960円を10年間かけて、4%で運用できれば、約235万円になります。

 

192万円の元本で、235万円を受け取ることができるので、43万円の利益を得ることになります。

 

 

利益が、学資保険で8万円、投資信託で43万円ですから、その差は大きいです。

 

 

投資ですから、必ず利益が出るわけではなく、運用によっては、マイナスになり元本が割れることもありますので、注意は必要です。

 

ですが、投資は数千円から始められますし、いつでも止めることができます。

 

少額からでよいので、投資信託の検討もおススメします。

 

 

(2)途中で解約すると元本割れする

 

学資保険に加入し中途解約すると、解約返戻金は受け取れますが、払い込んだ保険料総額を下回る場合が多いです。

 

なので、最後まで保険料を納付できるという強い意志のもとに、加入されたほうがよいです。

 

 

(3)物価の変動に対応できない

 

学資保険は、インフレに弱いです。

 

インフレとは、一般的には物価があがり、お金の価値が下がる現象です。

 

好景気になり、利率が上がる局面でも、学資保険は契約時の利率がずっと固定されたままになります。

 

保険料は長期に渡って支払っていくので、将来インフレになる可能性もありますから、インフレが起きた場合、学資保険の資産価値が下がってしまいます。

 

何年も先のことなので、景気がどうなるかわかりませんが、学資保険にも景気に左右されるデメリットがあることは理解しておきましょう。

 

 

「学資保険」への加入が向いている人、向いていない人

 

加入が向いている人

 

・お金の管理が苦手な人

 

学資保険に加入すれば、毎月一定の保険料が強制的に口座引き落としされていきますから、お金の管理が苦手な人には向いています。

 

ですが、デメリットでもお伝えしたとおり、途中解約すると元本割れしてしまう可能性が高いです。もしこの先、まとまったお金が必要になるイベントごとがあるのであれば、よく検討したうえで加入しましょう。

 

 

加入が向いていない人

 

・お金の管理ができる人

 

教育資金としては、個人向け国債や投資信託など他の方法もあります。

 

少額から投資信託を始めるのもよいですし、しばらく利用する予定のないまとまったお金があれば個人向け国債を選択することもできます。

 

多少のリスクはあっても、将来の資産を少しでも増やしていきたいと思う方は、学資保険以外を選択されてはどうでしょうか。

 

 

「学資保険の満期金」を受け取ったときの税金

 

契約者である親が満期金を受け取った場合、一時所得として所得税・住民税の課税対象になります。

 

一時所得とは、聞きなれない方もおられるかもしれません。

 

国税庁のホームページを見ると、次のように記載されています。

 

 

一時所得とは、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得で、労務や役務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時の所得をいいます。
この所得には、次のようなものがあります。

 

(1) 懸賞や福引きの賞金品(業務に関して受けるものを除きます。)
(2) 競馬や競輪の払戻金
(3) 生命保険の一時金(業務に関して受けるものを除きます。)や損害保険の満期返戻金等
(4) 法人から贈与された金品(業務に関して受けるもの、継続的に受けるものは除きます。)
(5) 遺失物拾得者や埋蔵物発見者の受ける報労金等

 

一時所得は、その所得金額の1/2に相当する金額を給与所得などの他の所得の金額と合計して総所得金額を求めた後、納める税額を計算します。

 

 

つまり、会社員の方は、給与所得に、この一時所得を合計してから税金の計算をすることになります。

 

一時所得の計算方法は次のとおりです。

 

 

一時所得額 = 満期金 ― 払込保険料 ― 50万円(一時所得の特別控除額)

 

 

事例でお話した学資保険を当てはめてみると

 

一時所得額 = 200万円(満期金)― 192万円(払込保険料)― 50万円

 

= ▲42万円

 

上記計算から、一時所得はマイナスになるので、給与所得に合算する必要はありません。

 

つまり、満期金にかかる税金はゼロ円になります。

 

 

 

この計算式をみてわかるとおり、

 

満期金と払込保険料の差額が50万円を超えたときに税金がかかることになります。

 

逆に言えば、差額が50万円以下なら税金はかかりません。

 

長期に渡って保険料を支払い、わずかの利益を生んできたのに、最後に税金を取られたのではたまったものではありません。

 

保険の入口(加入時)だけでなく、出口(満期金受取)もあらかじめ考えておきましょう。

 

 

最後に

 

子供が誕生し、成長していく姿をみることは人生の楽しみのひとつだと思います。

 

どの親でも、子供に教育をしっかりと受けさせて、「将来、自分の力で生きていける人間になってもらいたい」と思うのではないでしょうか。

 

晩婚化で40代になってから子供を授かる人も珍しくなくなりました。

 

その場合、教育資金を準備する期間があまりありませんから、計画立てて、しっかりと準備しておく必要があります。

 

その準備方法のひとつとして、今回学資保険を取り上げました。

 

現在の銀行定期預金の利率を考えれば、選択肢の一つになると思いますが、メリット、デメリットがありますので、どちらも把握したうえで、加入を検討してください。

 

 

子供が増えると、新しいライフイベントがいろいろ出てきます。

 

ライフイベントとは、自分の人生に起こる様々な出来事です。家の購入、家族旅行や車の買い替え、子供の進学先が公立か私立かなど。

 

将来のライフプランを立てる上で、ライフイベントはとても重要です。

 

また家族のライフイベントもあわせて考えることが必要です。

 

それぞれのライフイベントがいつ起こるのか考えておくと準備がしやすいですから、定期的にライフプランを見直しながら進めていきましょう。