こんにちは。

馬谷です。

皆さんは、会社の「就業規則」をご覧になったことは、ありますでしょうか?

就業規則は、会社のルールブックのようなもので、仕事をするうえでの約束事が書かれています。

労働時間、休暇、休日に関するものや、給与に関するもの、懲戒事由に関するものなどですね。

そして、退職金のある会社であれば、「退職金規程」があるはずです。

30~40歳前後の人だと、退職までまだ20年位あるので、内容をよく理解されていない場合も多いようです。

退職金制度がない会社は、就業規則に「退職金がない」と記載されているか、労働条件通知書にその旨が記載されているはずです。

退職金制度の内容については、必ず確認しておきましょう。

この退職金がある、なしで老後の生活に大きな影響を及ぼします。

今回は、退職金がない会社にお勤めの人を対象にして、目標の貯蓄額についてみていきましょう。

退職金のある会社、ない会社

退職金制度のない会社は、4社に1社

厚労省の平成30年就労条件総合調査によると、退職金制度の有無は、次のようになっています。

退職金制度のある会社 77.8%(平成25年 75.5%)

退職金制度のない会社 22.2%(平成25年 24.5%)

平成25年の調査と比較すると、制度のある会社が若干増加していますが、4社のうち、1社は退職金制度がありません。

この調査では、社員数が30人以上の会社を対象にしていますので、30名未満の会社を含めれば、退職金制度のない会社は、もっと多いのではないでしょうか。

私は、社会保険労務士として、中小企業に関与していますが、30名未満だと、退職金のない会社のほうが多いように感じます。

退職金の支給額も減少傾向

調査結果をもう少しみてみると、退職金額は、減少傾向にあるようです。

(大卒 平均退職金額)

平成25年 1,941万円

平成30年 1,788万円

退職金制度の見直しに動いている会社が増えているようで、企業型の確定拠出型年金制度や、その他の年金制度に移行している様子がうかがえます。

老後にいくら必要で、いくら貯めればいいのか

老後に備えるため、貯蓄が必要なのはわかるが、「一体いくら貯めればいいのか?」お悩みの人もいるかと思います。

貯蓄があまりない人もいるかもしれません。

そのうえ、退職金がゼロであれば、不安も募ってきます。

でも、例えば40代半ばであれば、退職するまでに、約15年ありますし、法律では65歳までは雇用することが義務付けられていますから、60歳定年後も働けます。

健康で働けるのであれば、乗り切っていけます。

例として、次の人であれば、いくら貯蓄していけばいいのかみてみましょう。

①45歳(配偶者あり)

②貯金は300万円

③退職金なし

定年後に必要な金額

生命保険文化センターの資料によると、

二人世帯で暮らす場合、最低限度の生活費として、約22万円が必要になっています。

これは、最低限度の生活費なので、もう少しゆとりを持たせないと考えて、約25万円と想定してみます。

仮に、寿命を90歳とすると、65歳から25年ありますから

25年×12か月×25万円=7,500万円

が必要になります。

年金の支給額

厚労省の資料によると夫婦の平均年金見込み額は、22万円/月

65歳から90歳まで受給したとすると、

25年×12か月×22万円=6,600万円

になります。

必要な貯蓄額

老後の生活を送るのに必要な「7,500万円」から年金「6,600万円」を差し引くと、900万円。

ここから貯金の300万円を差し引くと、「600万円」です。

この「600万円」が、老後に対する貯蓄目標になります。

45歳なら、65歳までの20年間に、毎年、30万円を貯蓄していけば、目標に到達できます。

65歳になったときに、住宅ローンが終わっている、子供が独立していて教育費がかからないなど、条件はありますが、

年間30万円なら、月に2万5千円の積み立てです。

簡単に出せる金額ではないかもしれませんが、このあたりを目標にしてみてはいかがでしょうか。

もし、投資信託等で3%の運用ができれば、毎月 1万8千円の投資で、20年後、約600万円になります。

確定拠出型年金(iDeCo)はオススメです

確定拠出年金(iDeCo)とは、会社または個人が、掛金を拠出し、定期預金にしたり、投資信託を買ったりしながら、自己責任において運用し、老後に受け取る制度です。

月々、5千円から、直接金融機関にお金を預けて、運用方法を指定し、運用益も含めて将来、一時金や年金として受け取ります。

メリットとしては、次の3点です。

①掛金が全額所得控除

②運用期間中の利益には課税されない

③受取時は、一定額まで非課税

仮に、45歳から確定拠出型年金を始めたとします。

・毎月23,000円の積立

・45歳から60歳まで加入(確定拠出型年金の加入可能年齢は60歳のため)

・年3%で15年運用

この条件であれば、15年で600万円に近づけることができます。

18,000円に5、000円を上乗せして、積み立てていくことになりますが、60歳の定年までには準備することができます。

節税メリットが大きいですね。

メリットがあるのはわかるのが、やっぱり「投資信託は元本割れしてしまう可能性があるので怖い」と思われる場合は、投資信託ではなく、定期貯金で積み立てていくことも可能です。

iDeCo公式サイトでは、アニメでの紹介動画や税金のシミュレーションコーナーもあるので、目を通してみるとよいかと思います。

最後に

退職金がない場合の、貯蓄目標についてみてきましたが、家族構成や家計のレベルによっても変わってきますので、ご自身に状況にあわせて検討してみてください。

こうした状況を確認していくには、ライフプランを作成しておくことが有効です。

家族構成や収入の状況など、毎年変化がありますので、それにあわせて、収支を管理し、貯蓄残高を確認しながら、目標に向けて進めていくことができるようになります。

会社員の皆さんは、日常の業務においても、計画→実行→確認→改善 というプロセスで仕事を進めておられると思います。

ぜひ家計を豊かにするためにも、このプロセスを取り入れてみてください。

生活費にもゆとりが生まれ、子供さん達にも迷惑をかけない老後を送ることができるようになるのでないでしょうか。