あなたは、パワハラ被害を受けているとき、このように感じることはないですか?

自分のメンタルを強く変化させて

「あの社長や上司に言い返してやりたい」

「暴言を吐かれても軽く聞き流せるようになりたい」

「ギャフンと言わせてやりたい」

だけど、そう思った直後に

「でも、自分にはムリだな。。」

「自分が変わっても相手は変わらないからな。。」

「自分を変えていくことが怖い。。」

こんな感情がわきあがって、身動きが取れなくなってしまう。

このように行動の変化にブレーキをかけてしまう理由は、変化への準備不足にあります。

準備が整えばブレーキを外してアクセルを思い切り踏み込んでいけるようになるのです。

では、どう準備していけばいいのかをこれからお伝えしていきますね。

変わりたくても変われない理由

パワハラで苦しんでいるときは、なんとかこの状況を変えるための方法を考えます。

誰かが変えてくれるのを待つ人もいるかもしれませんが、被害者の方の多くは、そんな余裕はないと思います。

だから、動いて状況を変えていこうと思うわけですが、そのとき出てきてしまうのが「未来への不安」です。

・変化を起こすと事態がさらに悪化するのではないか

・自分が起こす変化には効果がないのではないか

・変化を起こしても味方になってくれる人はいないのではないか

このように「未来への不安」が大きくなってしまうと

今のほうがまだマシか。。

 

 

このままのほうがいいか。。

と自分に言い聞かせ、正当化してしまいます。

変化することと、未来の不安を結びつけてしまうのです。

あなたも、このように考えてしまうことがありませんか?

でも、未来はどうなるか誰にもわかりませんよね。

マイナスのことばかりでなく、プラスのことだって、たくさんあるはずです。

でも、マイナスのことばかりが頭に浮かんでしまう。

パワハラ被害を受けていると、メンタルが弱っているので、頭の中がマイナスなことで埋まってしまうこともわかります。

マイナスで埋まってしまうことで、行動の変化に対する不安が出てくるのは当たり前かもしれませんが、その不安に耐えるご自身の力を過小評価しているのではないかと思うのです。

現状維持の問題点

「このままでいい」「今のほうがマシ」と強引に自分に言い聞かせ、行動の変化を起こさずにいるとどうなるのでしょう。

・行動することを先延ばしにすることで、気力がそがれ変化することが難しくなる

・身体中が「不安」という泥の中に漬かってしまい身動きできず息苦しくなる

・変化しないのなら、未来への希望も持てない

など、いまよりもメンタルに深刻なダメージを受けてしまうかもしれません。

変化をためらってしまうと、あなたの健康被害だけでなく、大切な人生の時間も奪われてしまうことになります。

「パワハラ上司が異動するまで待つ」
「自分が異動できるまで待つ」

こうした方法も確かにあります。

その時期が明確であれば、その時まで頑張ろうと思えますよね。

でも、そういう約束をしていたとしても、会社の都合でいくらでも変わることがあります。

そもそも、パワハラを放置している会社がしっかりと約束を守ってくれるのかも疑問が残ります。

このように変化を先延ばしにすればするほど、変わっていくことは難しくなっていきます。

自分は変化のどの段階にいるか確認する

では、メンタルの強い自分に変化していくために、どう準備していけばいいのかお伝えしていきます。

変化していくためには、段階を踏んだほうがわかりやすいです。

5段階のステップであらわしてみると

1
無関心期

まだ変化の必要性に気づいていない段階のこと

「パワハラ被害を受けていて苦しい。会社はなにもしてくれない。どうすればいいのか。」

2
関心期

変化の必要性に気づいているが、まだ実行する意思がない段階のこと

「パワハラから抜け出すため、自分のメンタルを強くする必要性はわかったが、どうすればいいのかわからない。」

3
準備期

行動をしたいという意思がある段階のこと

「メンタルを強くするために行動を起こすことのメリット・デメリットを把握していて、行動計画を準備している。」

4
実行期

具体的な行動を起こす段階のこと

「メンタルトレーニングを定期的に行い、相手に屈しないメンタルを手に入れる。パワハラ上司に邪魔されず、自分の人生を歩んでいる」

5
維持期

相手に屈しないメンタルを維持することができている段階のこと

「相手に屈せず、自分の価値観にあった人生を歩んでいる」

あなたは、いまどの段階におられるでしょうか。

そこから段階を踏むことで、自分を変えていくことができれば、先が見えてくると思いませんか?

いきなり別の自分に変わることはできませんから、こうした段階を踏み計画を立てながら進めていけば、人生は好転していきます。

変化のメリット・デメリットを明らかにする

次に変化する(強いメンタルを手に入れる)ことへのメリット、デメリットをご自身であげてみましょう。

メリット

・パワハラで悩む時間が減る
・悩んでいた時間を別のことに使える
・仕事に集中できる

デメリット

・変化するための時間、労力が必要になる
・変化に対する不安に立ち向かう必要がある
・変化するまでやり続ける必要がある

など、人によって捉え方はそれぞれですが、思いつくものを書き出してみて、現状維持と変化の結果を思い浮かべてみてください。

比較することで、どちらを選択すべきなのか見えてくると思います。

そして、大切なのは、なぜ変化したいのか、その目的を考えることです。

もちろん、パワハラから抜け出すことが最優先ですが、そのあとも人生は続いていきますよね。

自分が変わり、パワハラから抜け出したあとに、自分はどのような人生を描いていきたいと思っているのか。

何を手に入れるために変わる決断をするのか、ぜひイメージしてみてほしいと思います。

自分の感情にも目を向けよう

そして、変化を選択するにあたって、自分の感情にも目を向けるようにしてください。

変化について考える時、どのような感情がわいてきますか?

・こんなことしたって、うまくはいかないだろう

・私はうまく変化することができないだろう

・現状よりよくなることはないだろう

など、ネガティブな思考がわいてくることもあるでしょう。

「自分を変化させることは怖いし、人生はそう簡単に変わらないのだから、わざわざ時間や労力をかけてやる必要はない」

と思うかもしれません。

だけど、「いま変わることが自分にとっては最善だ」と合理的に判断できれば、いま変化するために、時間や労力を使うことに価値があると思えるのではないでしょうか。

ネガティブ感情に引きずられないように判断していきましょう。

変化のための計画を立てる

これが一番大切ですが、変化するために、先ほどお伝えした5段階のステップにのっとって準備をしていきましょう。

計画を立てることで、一歩ずつ行動を変化させていくことができます。

実行期なら、1日単位の行動変化を設定するところからでOKです。

例えば

上司が「あなたは仕事ができない」などと暴言を吐いてきたとき、これまでは、相手の言葉をただ受け入れることしかしてこなかったけれど

「仕事ができないのはあんただろ!」と心のなかでつぶやく。

「相手の言葉はあくまで意見であり事実とは限らない」とつぶやく

など、自分のできるところから徐々に変化させていくと、それが積み重なって強いメンタルに変えていくことができます。

私は、メンタルを強くするトレーニングをサポートしていますが、その内容については、また別の記事でご紹介していきたいと思います。

まとめ

今回は自分を変化させていく準備方法についてお伝えしてきました。

現状から脱出するために変化していこうとするとき、未来への不安が大きくなり、行動できなくなることがあります。

そんなときは、変わることのメリット、デメリットを書き出して、感情に流されずに合理的な判断をするようにしてください。

未来のことはどれだけ考えても、誰にもわかりません。

そのわからない未来に不安を感じ続けるよりも、できるところから準備をして変化を起こしていきませんか?

変化を起こすことで、周りの環境がどんどん変わっていくことを実感できると思います。