パワハラを受けているとき、いつかこの上司に「仕返ししてやりたい」と思う気持ちはあると思います。
その仕返しをする際に、必要なのは客観的な証拠です。
多くの人が見ている前で行われた言動であれば、あとから証言を取ることもできますが、ふたりきりのときや、個室で行われた場合はそうはいきません。
上司によっては、周囲に見られないよう隠れて攻撃してくる場合もあります。
そのため客観的な証拠を数多く集めておく必要があります。
なぜなら、客観的な証拠が集められれば、社内外の窓口に相談したときや、裁判をするときに有利になるからです。
パワハラを立証するのに必要となる証拠
立証するのに必要な証拠としては、次のものが考えられます。
直接の会話や電話の録音
パワハラ上司からのメールのやり取りを保存
傷害でのキズやうつ病にかかってしまった場合の医師の診断書
同僚でパワハラを見聞きした人の証言や記録
社内外の相談窓口に行ったときの記録
自分で作成したメモや備忘録
裁判などで特に重要視されるのは客観的な証拠になります。
中でも録音するというのは、客観的証拠としてとても有効です。
証拠の収集方法
会話を録音することに迷いがある人がいるかもしれませんが、あくまで自分を守るためなので、気にせず行動しましょう。
自分で作成したパワハラ被害のメモも有効ですが、もし協力してくれる同僚がいるのであれば同僚にもメモを取ってもらうようにしましょう。
それも客観的な証拠となります。
そして、メモについてはパワハラ被害を受けた直後に取るようにしてください。
後から取ろうと思うと、忘れてしまったり、事実と自分の思いがごちゃ混ぜになって正しい記録とならないケースがあります。
相手の言動を正しく記録しておくことが大切です。
一言一句そのまま記録しておくことをおすすめします。
まとめ
パワハラ事実の証拠を集めるのは、裁判のためだけではありません。
社内外の相談窓口に訴える際も客観的な証拠はとても有効です。
客観的な証拠があれば、相談窓口の担当者も動かざるを得ません。
大企業は、今年の6月からパワハラ防止法が施行されますので、窓口担当者が動かなければ、それは法律違反に問われます。
もし弁護士を立てて争う場合、弁護士も負ける裁判はやりませんから、
「まず客観的な証拠を用意してください」と必ず言ってきます。
なのでパワハラの証拠集めは、継続的に行っていきましょう。
この証拠集めをして、いつか必ず仕返ししてやりたいという思いが、あなたを奮い立たせて、パワハラに立ち向かうパワーとなります。
決して、仕返しをしろと言ってるわけではありませんが、対抗するために、証拠を集めることで、ネガティブになりがちな気持ちを保つことができるようになります。