私たちは日常生活を送るにあたって色々なストレスにさらされています。
お金、家族、仕事などストレス内容は人によって様々ですし、大きさも異なります。
「ストレス」という概念を提唱したハンス・セリエ博士は、ストレスは「人生のスパイス」と言っており、決して悪者ではなく、ときに成長させてくれることもあります。
ですが、パワハラのストレスは、負荷が大きすぎるため、気持ちもマイナスに傾いてしまいがちです。
気持ちがマイナスに傾いていくと、何事もネガティブに考えてしまい、自信がなくなり、行動への意欲も薄れてしまうと思います。
パワハラのストレスを極力減らしていくためには、相手の言動に対する捉え方を変えていくことが有効です。
今回は、その方法をお伝えしたいと思います。
パワハラ上司の言動でヘコまない実践テクニック
パワハラしてくる上司は、「自分はいつも正しく正義である」と思っています。
自分の考えに絶対的自信を持って、相手を説き伏せてくるため、パワハラを受けている人からすると、常に正しいことを言われているように感じてしまいます。
初めは、自分の行動に自信を持っていても、度々パワハラを受けていると、上司の考えが100%正しいと思っていくようになるのです。
そうすると、怒られるのは、「自分が悪いからだ、自分の能力がないからだ」と、自分勝手に決めつけて、自分を責めていくようになります。
そして、「全ての責任は自分にあるんだ」という仮説を立ててしまい、堂々巡りの思考に陥ってしまいます。
こうなると、解決するための結論を導き出すことができず、悩むことも止めらず、エネルギーをどんどん失っていくのです。
こうした状態になってしまうのは、悩んでいることに対して客観的な判断できていないからです。
例えば、仕事上でミスをして、「上司からお前は本当に能力がないやつだ」と言われた場合、ミスをしたこと自体には反省すべきですが、そのミスをしたことだけであなたの能力が全て否定されるはずがありません。
能力がないと言ったのはあくまで上司の意見であって、それが正しい情報かどうかはわかりません。
ですからパワハラ上司の言葉をそのまま受け取って、自分を責めて悩んでいくことは一旦ストップしましょう。
そうしなければ中途半端な思考を繰り返してばかりで結論が出ないし、疲れてしまうだけです。
他人の意見はとても無責任なもの
子供の頃に親から「この子は勉強ができないなー」と言われたら、その通り勉強のできない子になってしまいます。
でも勉強ができないっていうのは、あくまでも親の意見であって事実ではありませんよね。
親のその意見は、周囲の他の子や、テレビに出てくるような有名人と比べたりして、出てきたのかもしれません 。
他の子達がどのくらい勉強に時間をかけているか、その親がどのくらい関わってサポートしているかまでを考えて意見を言っている人は、ほとんどいないのではないでしょうか。
さらに親自身が子供の頃、ろくに勉強していなかったのに、それを棚に上げて「勉強できない」と言っていることだってありえます。
人は、だいたい他人の基準で物事を考えていることが多いです。
私自身もそういうところがありますが、あなたも他人の基準で考えていることが多くありませんか?
人は、他人の意見をそのまま受け入れてしまいがちです。
例えば、パワハラ上司から「部署のみんなが、お前のことで苦労している」と言われると、みんながそう思っているのかと落ち込むかもしれません。
でも、「みんな」って本当でしょうか?
そんなときは「誰と誰が言っているのですか、教えてください」と言い返してみてください。
相手は、きっと答えられません。
そのパワハラ上司は、自分の意見に重みをもたせたいためだけに、「みんなが言っている」という言葉を使ったのです。
このように他人の意見というのは、とても無責任なものです。
だから、なにか物事を考えたり、相手から言われた言葉を受け取るときは、事実と意見は切り離して考えていくようにしましょう。
仕事でミスをした事実があれば、反省して、そのミスを減らす方法を考えていけばいいのです。
「あなたの能力がない」という意見は、無視してほっておきましょう。
我慢している感情を吐き出す
パワハラを受けていると、ストレスでいっぱいになってしまうと思います。
そんな時は、自分の感情を思い切り爆発させてみましょう。
パワハラ上司に対して言いたいことを紙に書き出してみるのです。
〇〇、お前いい加減にしろよ。
〇〇、ふざけるなよ。
〇〇、お前は本当に最低なクソ上司だな。
などなど。
怒りや、辛く悲しい思いを、そのまま、おもいきり書いてください。
そして書き終えたら、ひととおり、自分で文章を眺めた後、そのパワハラ上司の顔を思い浮かべてから、紙をビリビリに破いてゴミ箱に捨ててください
スッキリして不思議と心が軽くなりますよ。
試してみてください。
まとめ
パワハラ上司は、自分を正当化するために、様々な言葉を使って、あなたを追い詰めようとします。
ですが、その言葉は本当に事実を述べていますか。
都合の良いように思い込みで意見を言っているだけではないでしょうか。
パワハラ上司から言われた言葉を受け取るときは、事実と意見は切り離して考えていくようにしてください。
もし、自分を否定していることに気づいた時は、堂々巡りをストップすることに注力していきましょう。
相手の言動に対する捉え方を変えていく。それがストレスを減少させ、パワハラから脱出する第一歩になります。