あなたに威圧的に接してくる上司ってどんなタイプですか?

・表情が険しくていつも眉間にシワを寄せている

 

 

・ボディーランゲージが荒っぽくて、言葉がきつい

 

 

・権力、力がすべてで、自分の思い通りに動かしたい

 

 

・言葉数が少なくて、腕組みして座っている

このような人達ってみるからに威圧的な人だと感じますよね。

パワハラする人はこうした威圧的なタイプの割合が高いように感じますがいざ懐に入ってしまうと「それほど恐れる存在ではない」ことがあります。

すぐに怒りそう、怖そうという印象の人でも、言葉ほどはきつくない、悪気はないということがわかると、萎縮していた自分がバカらしくなることもあるでしょう。

今回は威圧的で周囲に緊張感を与える上司の懐に入って、味方に引き入れる方法についてお伝えします。

威圧的で周囲に緊張感を与える上司の傾向と対策

威圧的に周囲に接する人は、自分を強く、大きく見せようとする傾向があります。

なぜなら、実際は小心者で、弱い人間であるのに、それを認めたくない・他者に気づかれたくないので、自分を演出しているのです。

そして、厄介なのは「無意識」に相手を攻撃していて、自分では気づいていないケースが多いことです。

彼らが上から目線で威圧的な言動をするのは、「少しでも上の立ち位置を確保しておきたい」という強い欲求があるからです。

先日、わたしが相談を受けたAさんは、ある企業で経理の仕事をしているのですが、同僚である再雇用者から毎日のように威圧的な態度で叱責を受けていました。

単なる同僚なのに指導係のような立ち位置で、毎日仕事の報告書を書かせ、事あるごとに「あなたは仕事ができていない」と他の同僚の前で罵ったりするのです。

この人は会社である程度の位置まで昇進し、そのあと再雇用になりました。

再雇用により役職がなくなったけれど「自分の力を誇示したい」「自分は指導係として会社の役に立っている」「自分はここにいる同僚たちより上の存在だ」といった実感を満たすためにAさんを攻撃しているのです。

そして、Aさんの前では威圧的な言動を繰り返すのに、社長や役員が現れると手のひらを返したようにごまをすりまくる。

もう完全に屈折していますが、こうした威圧的な言動は、ほぼ無意識に行っていますから自分では気づけません。

だから、周囲の人間や上席者が注意、指導しなければ改善されないのです。

そして、威圧的な人達は自分の立ち位置を常に把握しながら、社長や役員の前では従順な子分となり、部下の前では威圧的な親分になるなど、見事に使い分けることができます。

親分になったときは、自分が上の位置に立っていることを実感するために、次のような人たちを攻撃対象にします。

・自分よりも弱い立場の人

 

 

・自分の思い通りに動かない人

 

 

・自分を批判してくる人

どのパターンでも、自分が勝てる人にしか攻撃しませんし、負ける戦いは絶対にしません。

威圧的な上司を味方に引き入れる方法

では、こうした威圧的な上司や同僚に対処するにはどうすればいいのかでしょうか。

それは【相手の優れた点を見つけて「頼りにしている」という言葉を伝える】ことです。

例えば、会話の例をいくつか上げてみます。

会話例


・〇〇課長から話を通してもらえれば、部長も理解してくれると思います。

・◯◯課長の豊富なご経験から、この問題の対処ポイントについてアドバイスをもらえませんか。

・客先との契約が進まず悩んでいます。相談にのってもらえませんか。

など、自分にはできないことを上司の力でなら解決できるので手を貸してほしいこと、そのための情報を収集して提供することです。

上記は事例なので状況にあわせて変えてもらえればと思いますが、最初は自分の仕事上の小さな困りごとから始めてみてください。

あなたを頼りにしている」と意志表示をすることで、上の立ち位置を確保しておきたいという相手の欲求を満たしていますから、攻撃してくる可能性が低くなります。

威圧的な人に近づくのは勇気がいりますが、一旦懐に飛び込んでしまえば「いったい何に対して感情が揺れるのか」「怒りや喜びのポイント」などがだんだん見えてくるようになります。

実際、私自身も会社員時代や独立直後に威圧的な人の下で働いたことがあります。

独立してもそんな環境で働くことがあるの?と思われるかもしれませんが、独立した当初は、仕事がなかったので、知り合いの紹介で受けた業務委託の仕事に飛びつきました。

そのときの業務委託元の社員が超威圧的な人であり、業務委託といえどもほぼ上司と部下という関係下での仕事でした。

大声で怒鳴られることはありませんでしたが、いつも私を小馬鹿にしたような態度で、精神的に追い詰めてくる人だったのです。

「独立開業しているくらいだから能力あるでしょ。これぐらいの仕事はすぐに片付けてよ!」というプレッシャーと短納期での仕事を指示され続けます。

そのプレッシャーに1年ほど耐えましたが、もうストレスでいっぱいになり、もう辞めようかと思ったとき、あるメンタルヘルスの先生からアドバイスをもらった方法が「相手に頼る」ことでした。

先生のアドバイスとおり、この仕事を完結させるためには「わたしでは力不足なところがあり、あなたの力が必要で助けて欲しい」と言ってみたのです。

そうすると「こんなこともできないの」と少し小馬鹿にされながらも、プレッシャーをかけられることがピタッとなくなりました。

なぜかと考えてみると「独立開業している私より自分の方が仕事がよくできるという優越感を得られた」ことにより、こころに変化が生じたのだと思います。

威圧的な人は、人より上の立場にいたいと思っていますから、それが実感できれば満足するのです。

相手に頼るということは「あなたの方が、私よりずっと地位も能力も上ですよ」と伝えてあげることです。

そう伝えてあげれば相手は満足して、あなたへの態度も変化していく可能性があります。

まとめ

今回は、威圧的な上司の懐に入って味方に引き込む方法についてお伝えしました。

威圧的な人に対して話をするのは勇気がいると思います。

先ほどご紹介したような言葉を伝えても「バカにしているのか」などと返してくるのではないかと怖さが先に頭に浮かんで、行動できないと思われるかもしれません。

でも、威圧的な言動を受けてストレスをため続けていれば最悪の場合、身体を壊してしまいます。

そうなる前に、なにか行動を起こしてみませんか。

人から頼られてうれしくない人はいませんから、今回ご紹介した方法でうまく懐に飛び込むことができれば、状況が大きく変わる可能性があります。

もし、相手を頼ってみても攻撃の手を一切緩めないのであれば、もう考えを切り替えて、少しでも早く逃げることを考えましょう。

転職、異動、転勤など、逃げる方法はたくさんあります。

あなたを必要とする会社や部署は必ずありますから、ご自身のことを一番大切に考えて行動していってください。