パワハラ防止法が制定され、社会的に注目されるようになり、ニュースでも取り上げられるケースが増えてきました。
そうしたニュースを見ても、被害者になったことがなければ、どこか他人事に感じてしまいますね。
でも、パワハラは突然やってきます。
何の準備もしていないところに、急にパワハラが襲ってくるので、本人としては驚き、困惑してしまいます。
パワハラを受け始めたときは、
「何でこんなにも怒られないといけないんだ」
「この上司、本当にムカつくな」
と腹が立っていたとしても
パワハラ行為を継続して受けていくと、自分が悪いことをしてるわけではないのに
「自分が悪い」
「自分の能力がないから怒られるんだ」
などと考え出して自分を追い込んでいくことになります。
そして、悪いことばかり考えてしまいがちになるので、悪循環に陥ってしまいます。
この悪循環にハマってしまうと抜け出せなくなるのです。
そして、気付いた時には、自分のパワーが落ちてしまい、立ち向かっていく力も湧いてこなくなります。
そうなる前に、パワハラを受けた時にまずやることは「相談」です。
そんな当たり前の事をと思われるかもしれませんが、その大切さをこれからお伝えしていきたいと思います。
パワハラする人は弱い人
パワハラする人は、常軌を逸したような行動を取ってくることがありますが、自分のやってることがパワハラだと思えない鈍感さを持っています。
・コミュニケーション能力が低くてどうしようもない人
・仕事はできるかもしれないが、人間的には未熟な人
・器がものすごく小さい人
・モチベーションは、上から認めてほしい、出世したいことのみの悲しい人
・弱い人間なので、人を攻撃することでしか自分の価値を感じられない人
パワハラしている人は、このような人のことです。
パワハラする人のことをこのように上から目線で見ると少しは心が軽くなりませんか。
このような人とまともに向かいあうのはやめましょう。
まずは協力者を一人見つける
パワハラに対抗するには、まずは相談です。
一人で抱えていると悪いことばかり考えてしまって苦しくなっていきます。
そうした苦しみから逃れるためにも、まずは協力者を1名見つけましょう。
同じ部署の人でも、そうでない人でも構いません。
周りに誰か相談できる人がいませんか?
会社に勤めていれば一人か二人ぐらいは、自分のことを知っている人、自分の身近な人、自分が大切に思っている人がいるのではないでしょうか。
その人に「パワハラを受けていて辛い」と相談してみましょう。
身近な人は、情緒的に力強く支えてくれると思います。
厚生労働省の調査では、パワハラを受けた人の約4割が誰にも相談しなかったという結果が出ています。(厚労省 あかるい職場応援団の資料より)
おそらく
弱い自分を見せたくない
自分で解決できるはず
相談するのは恥ずかしい
こんな思いがあるからかもしれません。
でも仕事上で何か問題を解決する時は、自分だけの考えではなくて、他人の意見を参考にすることもありますよね。
それと同じように他人の力を借りてみましょう。
協力者にパワハラの状況をメモしてもらう
パワハラ行為を受けている時に、加害者の言動をその場でメモをできれば一番いいのですが、それが難しい時もあるでしょう。
その時は、協力者の人に、パワハラの言動をメモしてもらいましょう。
そのメモが積み重なっていけば証拠として利用できます。
協力者が近くにいないときは、自分で取ったメモを、協力者に見せて、パワハラだと思うかどうか、客観的に確認してもらってください。
自分のパワーが落ちているので、ちょっとした注意を受けただけでも、パワハラだと思ってしまうこともあるからです。
協力者がいれば、訴えを起こした際に、証人になってくれるかもしれません。
加害者や会社からの報復が怖くて証言することができないこともあるかもしれませんが、あなたの力になってくれるでしょう。
協力者を徐々に増やす
協力者は、最初1名かもしれませんが、行動していけば徐々に増えていくと思います。
パワハラ加害者は、元々嫌われものでしょうから、そんな人にパワハラされて、心が傷ついていく同僚を見て、「何とかしてあげたい」という気持ちになっている人もきっといると思います。
そういう人たちは、 あなたへの協力者が増えていると感じてくれば、動いてくれると思います。
まとめ
パワハラを受けた場合、まずは誰かに相談して協力者を1名見つけましょう。
パワハラを受けている場合は、自分のパワーが落ちて自信もなくなっていきます。
自信がなくなると行動もできなくなり、最悪の場合はメンタルの病気になってしまう場合もあります。
不安定な時こそ、自分の弱い面をさらしてみましょう。
きっと味方になってくれる人が現れるはずです。
あなたの大切な人生、大切な時間をパワハラ加害者なんかに奪われてはいけません。
相談にのってくれる人が見つからない場合は、社外窓口に相談することも考えてみてください。
もし、会社内であなたの相談にのってくれる人が誰もいないのであれば、その会社にいる意味はないし、その会社も長くはないでしょう。
新しい会社で頑張っていくことを考えるべきです。
あなたを必要としてくれる会社は、必ずあるはずですから。
まずは、周囲への相談から始めてみてください。