わたしたちは日々様々な人と接しながら生きていますが、中にはすぐ感情的になり、周りの人間とトラブルを起こすような人がいます。

その代表が「パワハラしてくる人」です。

「この給与泥棒!」などと汚い言葉を吐く経営者

「お前はなにやってもダメだな、もう辞めろ!」という上司

このような攻撃的な感情を持つ人と接しなければならない状況に置かれると、ストレスが積み重なり、深く絶望的な気分になってしまいます。

そのまま放っておくと体調にも影響が出て出社することができなくなるかもしれません。

今回は、このような感情的な人の特徴と、自分を守るためにはどうすればいいのかについてお伝えしていきます。

感情的な上司から逃げる!パワハラ非常口の活用術

先日、近所のホームセンターへ買い物に行ったとき、中年の男性がレジの店員さんに向かって大きな声で怒鳴っている場面に遭遇しました。

「なにノロノロしてるんだ!!早くしろ!」

怒鳴ったところでレジが早く終わるわけでもないのに、どうしてこんな接し方しかできないのでしょう。

どうして必要以上に感情的と思える汚い言葉を発するのでしょうか。

その理由を考えてみます。

わたしたち人間は、会社や学校、組織などいずれかの階層に属しています。

例えば会社であれば、平社員、係長、課長、次長、部長、役員などの職位の階層に分かれていますね。

給与や権限も上がるので少しでも上位の階層にいきたいという願望は、多くの人が持っていると思います。

その願望が達成できている人は、下位の人を攻撃する必要はありませんし、こころに余裕があるのでサポートする役割を担うことだってあります。

逆にその願望を達成できていない人は「自分は上位の人間である」ことを少しでも感じたいという気持ちが強くなるので、目の前に下位の人が必要となります。

そこで下位の人がいなければ、強引に作り出そうとするわけです。

これは階層だけの話ではありません。

例えば、課長が部下の係長を罵倒してパワハラ行為を行っているとしましょう。

組織上の階層は課長のほうが係長より上ですが、この課長は階層以外のなにかで、係長より下位にいると感じているわけです。

それは学歴や能力、人望など人によって様々ですが、自分が下位にいると感じている人ほど、自分より下位にいる人を作り出したいと考えます。

だから、罵倒する、批判する、貶めるような言動を繰り返し、係長を自分より下位の人に仕立て上げたくて、攻撃性を強めていくのです。

先ほどお伝えしたレジの店員さんを怒鳴る中年男性も、店員さんを怒鳴ることで「自分は上位の人間だ」と思いたいのです。

攻撃性は劣等感のあらわれである

自分より下位の人を作り出したいということは、自分自身に「劣等感」を感じているとも言えます。

だから、もしあなたが上司からパワハラ被害を受けているのなら、まずは「この上司は劣等感があるからこんなに攻撃的になるんだ」と考えてみてください。

パワハラ被害を受けると「上司が正しい」「自分が間違っている」「自分が悪いからだ」と思いがちですが、そんなことはありません。

勝手に劣等感を抱え攻撃してくるパワハラ上司が一番悪いのです。

このように自分に原因があるのではなくて、相手の劣等感から攻撃してくるんだと考えていくことで、気持ちが少し楽になるのではないでしょうか。

では、この劣等感を抱く人をもう少し深掘りしてしてみると、あるタイプが見えてきます。

それは「上昇志向の強い人」です。

上昇志向があるから、上の階層や人より優れている地位を目指そうとします。でも自分の思い通りに上がっていけなければ、自分へのいらだちがまわりへの態度に出てきます。

そして、自分は上の階層にいけない、上の地位にいけないという意識が劣等感を形成していくのです。

パワハラ上司はその劣等感を消したいがために、自分より下の人に対してさらに攻撃していくわけです。

では、こうした劣等感を持ち執拗に攻撃してくる、パワハラしてくる人に対してどう対処すればいいのでしょうか。

今回は上司に対する直接的な対処方法ではなくて、自分自身に焦点をあてた方法についてお伝えします。

非常口があることをイメージしておく

パワハラ相談を受けていると「なにか行動しなくてはいけないと思うけれど上司が怖くて動けない」とおっしゃる方が多いです。

それは上司に立ち向かえば、さらに報復されるのではないかと考えるからですね。

でも何かしなければ状況は変わっていきません。

その何かは目に見える行動だけではなくて、頭の中でイメージすることでも代替できると思うのです。

実業家であり、ビジネスに関する著書で何冊もベストセラーを出している「斎藤一人」さんは著書の中でこう書かれています。

「嫌になったら非常口から逃げていい」

 

 

「非常口はもう一つの道です」

 

 

「いつでもあの扉を開けて逃げていいんだ」

 

 

「人生は何度でもやり直せる」

 

 

 

いつでもやめられるという思いがあるだけで、気持ちがゆるみ、

 

気軽に会社に行けるかもしれない。

 

 

いざとなったら非常口から逃げちゃえばいい。

 

斎藤一人さんの言う非常口を「会社を退職すること」と捉えたとき、多くの人は「家族を悲しませることになる、次の会社が見つからない、路頭に迷う」といったマイナスな感情が全面に出てきますね。

でも本当にその通りになるのでしょうか?

非常口を開けたその先に、今よりもっと働きやすい場所が待っているかもしれません。

イメージとは怖いもので、将来に対してマイナスのイメージだけを持っていると、現実的にはマイナスなことは何も起きていないのに、もう怖くて動くことができなくなります。

でも逆にプラスのイメージを持っていたらまったく変わったものになります。

自分はもう◯歳を超えてしまったけれど必要としてくれる会社は必ず見つかる。

 

 


自分の力を発揮できれば事業だって始められる。

 

こんなふうにイメージすることができたら、それが行動に繋がっていくのです。

今の自分にはなにができるだろう。

・まずハローワークにいって求人を探そう。

・友人、知人を頼ってどこか会社を紹介してもらおう。

・自分に起業できるか、セミナーに行ってみよう。

などなど、やれることがたくさん出てくると思うのです。

パワハラを受けているときは気持ちが沈んでマイナスなことしか頭に浮かばないかもしれません。

そんなときは外を散歩する、家の中を掃除するなど、なにか別のことに集中して頭の中をリセットしたあとにプラスのイメージを膨らませてみてください。

この先、必ずいいことが待っている」とプラスのイメージを描いてみてください。

斎藤一人さんは著書でこんなことも書かれています。

真面目な人って、がんばってがんばって、我慢の限界がきても、

 

 

まだ頑張ってしまうんです。

 

 

真面目すぎて非常口が全然見えなくなっているの。

 

 

でも真面目な人が幸せになれないって、そんなおかしな話はないね。

 

 

真面目な人こそ、幸せにならなきゃいけないんだ

パワハラ被害を受けている人は、真面目な人が多いです。

これはわたしが相談を受けてきた実感です。

そんな人が幸せになれないなんて、やっぱりおかしいです。

まとめ

今回はパワハラ被害の対策として「非常口」を用意しておくこと、プラスのイメージを描くのは効果的であることをお伝えしました。

いつでも逃げられる、やめられるという思いを持つだけでも気分が軽くなります。

これらはパワハラ上司に対する直接的な対策ではありませんが、イメージの力は本当に大きいです。

プラスのイメージをすることで行動が変わっていきます。

感情的な上司からパワハラを受けたとき、頭の中だけでよいので「こいつは絶対に許さない!今度は必ず言い返してやる!」と強く、強くイメージしてみてください。

そうすると、その強いパワーはあなたの表情や雰囲気にもあらわれて相手に刺さります。

このイメージについてはまた別の記事で詳しくご紹介していきいたいと思っています。

パワハラから抜け出すためにまず出来るところから始めてみてください。

それが必ず将来の幸せに繋がりますから。