職場の上司がパワハラしてくる時、 苦しくつらい気持ちでいっぱいになりますよね。

「このままずっとこの状態が続くのだろうか・・・」と将来も悲観的に見てしまいます。

そうすると自己肯定感が下がりますし気力も落ちますから、一刻も早く抜け出さないと大変なことになってしまいます。

では、抜け出すためにまず何をすればいいのでしょうか?

それは「パワハラしてくる上司の心理」を理解することです。

なぜなら、その心理を理解することによって適切で効果的な対策が取れるようになるからです。

相手の心理を理解するということは、実は弱点を握ることとも言えます。

弱点がわかると、精神的に優位に立てるので、相手に対する恐怖心が抑えられます。

今回はパワハラ問題を解決するために理解しておくべきパワハラ上司の弱点を3つお伝えしていきます。

パワハラ上司がひた隠す3つの弱点

パワハラから抜け出すには、何よりも相手のことを知ることが大切です。

相手は弱点がなさそうに見えるかもしれませんが、精神的にはかなりもろい状況の人物であることが多いのです。

これから一般的に見られる主な弱点を3つお伝えしていきます。

圧倒的な自信のなさ

パワハラをする人は一見すると自信がありそうな人間に見えるかもしれませんが、実は自分自身を信じることができないのです。

内面は「他人から嫌われたらどうしよう」「能力がない人間と見られたらどうしよう」と不安や恐怖感に常に覆われ、いつもビクビクしているのです。

こうした自信のなさは、幼少期の経験が影響していると言われています。

「勉強にしても運動にしても、本人は精一杯やって結果も出しているのに、親や家族から認めてもらえなかった」など自分を承認してもらえなかった悔しさや悲しさが、大きな心の傷となっているため、自信がもてず人間関係を上手に築くことができないのです。

例えば

部下から仕事に対する意見を言われたとき

一般的な上司であれば、その意見を聞いたうえでどう行動すべきか判断していけますが、

パワハラ上司は自信がないので、他人に意見を言われたとき「おれのやり方が違うと言いたいのか」などと、自分を否定されているように聞こえてしまうのです。

だから相手の意見を受け入れないし、論破しようとさえします。

その裏には、自分の間違いを指摘されるかもしれないという恐怖や不安を極度に感じていて、それを絶対に相手に知られたくないという心理が潜んでいるのです。

もう恐怖と不安で頭が一杯ですから暴言を吐いたり、机を叩いたり、精神的に追い詰めたりと、どんな手段を使おうが自分を守るために必死に行動してきます。

こうした人とは違って、あなたの会社にも、部下や同僚からも慕われていて業績を上げている人がいると思います。

その人は部下から意見を言われても必ず一旦受け止めますし、責めたりしないのではないですか?

自分に自信がある人は、他人からなにか言われても気に留めず堂々としていると思います。

ですが、パワハラ上司はこうしたことができません。

自分を見つめることができず、常に自信がなく不安がつきまとっているのです。

自分の価値が脅かされる不安

さきほどお伝えした「自信がない」ことに通じるのですが、パワハラする人は「自分の価値が脅かされる」ことに対して不安を持ち続けています。

例えば

「一流大学卒業」

「課長・部長である」

「会社の評価が高いこと」

「給与が高いこと」

などが自分の価値を決めるものだと考えています。

だから

部下で優秀な人や、 能力が高い人が出てくると

「自分の価値を脅かされるのではないか」


仕事が遅い部下を見ると

「この部下が自分の評価を下げる要因だ、なんとかしなければ」

と不安になります。

そして、このように自分の価値を壊そうとする人物を見つけると徹底的に攻撃します。

どうしてそんなにしつこくやるんだと思うぐらい手を緩めようとしないのは、それぐらい自分の価値を守ることに必死だという証拠です。

この攻撃は、本人が無意識に不安や恐怖を感じて、それをはねのけるために起こっているのです。

人は恐怖を感じると反応して「戦うか、逃げるか」の二者択一を自分に迫ると言われていますが、この人達にとって逃げるということは、自分の価値がなくなることを意味するので戦い続けます。

だからパワハラ上司とは、正面から戦うのではなく別の方法で対処したほうがいいのです。

自分より上位の人間には非常に弱い

パワハラする人は、自分より下の人たちに対して攻撃することで自分の価値を守り通そうとしますが、自分より上の人には攻撃することができません。

だから役員や部長など上位の人からの評価には、非常に敏感でそれを得ようと必死になります。

会社での人事評価で高い評価を維持し続けるのは難しい時代になっていますが、それでも評価を維持するために手段は選びません。

部下を恐怖でコントロールしようが、追い込もうがお構いなしで、自分の利益と保身のためには使い倒そうとします。

パワハラする人には優秀な人が多いと言われますが、そう言われるのはこうした周りの犠牲をもとにして積み上げている場合が多いのです。

でも会社は本人が業績を上げていると評価しますから、パワハラで重い処分を下そうとはしません。

中には見て見ぬ振りするところさえあります。

とくに人手不足の中小企業はそうですね。

処分することで、もし退職されてしまったら会社の売上が下がってしまうと不安になって厳格な処分ができないのです。

でも本当にその人の力で業績を上げているのでしょうか?

部下のサポートや商品の力、会社のブランド力が要因であって、本人の力ではないのかもしれません。

パワハラしてくる上司をよくよく観察してみると、その実態が見えてくると思います。

まとめ

ここまでパワハラ上司の主な弱点を3つお伝えしました。

職場、家庭、お金、健康などの問題は誰もが抱えているものであり、たとえ自分の思い通りにならかったとしても、多くの人はそれを受け止めていきます。

でもパワハラする人は不安や不満を自分の中に留めておくことができず、目の前にいる言いやすい部下に鬱憤をぶつけてくるのです。

あるがままの自分を受け入れることができないため、中身は幼稚、未熟であり、ある意味かわいそうな人とも言えます。

でも、かわいそうな人だからといって同情する必要はまったくありません。

パワハラしてくる人が100%悪いのですから。

パワハラしてくる人の弱点がわかると、相手に対してどう対処していけばいいのか見えてきますし、精神的にも優位に立てるようになります。

中国春秋時代に書かれた「孫子」という兵法書の一節に「彼を知り己を知れば百戦殆(あや)うからず」という言葉があります。

敵も味方も情勢をしっかり把握していれば、幾度戦っても敗れることはないという意味です。

相手は強い人物に見えるかもしれませんが、実は不安や恐怖で一杯です。

こうした相手の精神構造を知っておくと、精神面で負けずに立ち向かったり、受け流したりすることができるようになります。

パワハラは人の命を奪ってしまうほどの卑劣な行為であり、決して許されません。

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